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志賀パークホテルのSDGs

2023.09.26 自然を楽しむ

いつの間にかセミの声がスズムシの音色に変わり、すっかり秋めいてきた志賀高原です。

当館ではウィンターシーズンのご予約の受付を開始しました。お得なリフト券付きプランや学生限定の手ぶらで楽々プランなどをご用意しています。

さて突然ですが、みなさんは「おてんま」という言葉をご存じでしょうか?

これは北信地域の方言で、「地域のために皆で取り組む共同作業」のことを言います。
志賀高原では昔から地域総出で環境保全活動に取り組んできました。

例えば、貴重な資源である水を守るために自分たちで水道組合を立ち上げて上下水道を管理し、自然や生き物に負荷をかけないように配慮しています。
また、天然記念物になっている志賀高原のゲンジボタルの生息地では、草刈りや遊歩道の整備などの保全活動にも力を入れています。
志賀高原が持続可能な地域としてユネスコエコパーク(生物圏保護区)に認定された背景には、こうしたおてんまの活動があると思います。

近年では「365日SDGs」を合言葉に、宿泊事業者を中心にこうした活動を行い、それを体験に取り組んだ企画を行っています。
今回は当館が提供するSDGsの体験プログラムについてご紹介します。

SDGsとは?

志賀高原のSDGs
新聞やニュースなどで耳にすることが多くなった「SDGs」という言葉。
「持続可能な開発目標」とも呼ばれますが、具体的にはどのような取り組みなのでしょうか。

SDGsとは、‟Sustainable Development Goals”の略称で、地球上のさまざまな問題を解決するために、世界中の国々が力を合わせて2030年までに達成しようと決めた17の目標のことです。2015年の国連サミットで加盟国の全会一致で採択されて以降、地球上の「誰一人取り残さない」という原則のもと、世界中の政府や市民社会組織、企業や学校などが中心になって取り組んでいます。

志賀パークホテルのSDGsを学ぶプログラム

志賀パークホテルでもこうしたSDGsの趣旨に賛同して、地域の自然環境を守る取り組みをしています。
当館の代表は「SDGsファシリテーター」の資格を持ち、さまざまなプログラムをご用意しています。
これらは学校の生徒や新社会人などに対して、自然教育やチームビルディングの体験の場として活用していただいています。プログラムの一例をご紹介します。

SDGsの目標1「貧困をなくそう」

「震災の学習」をテーマにした人気のプログラムが「エコ飯盒炊爨(はんごうすいさん)」です。いかに少ない薪でおいしくお米を炊けるかをチャレンジして、先生が審査員になって第3位までを表彰します。また、地元の山で採れる根曲竹でお箸を作ったり、葉っぱにラップを巻いてお皿として利用したりする体験もあります。

SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」・目標13「気候変動に具体的な対策を」

「信州の自然の研究」をテーマに、外来植物について学ぶプログラムです。外来植物は在来の植物よりも繁殖力が強く、志賀高原でも生態に影響を与えて課題になっています。このプログラムでは自然環境について学びながら、外来植物を駆除する体験をします。駆除した外来植物をゴミとして処理するのではなく、草木染に使ったり、紙すきに利用したりするクラフト作りも行っています。

その他にも、近くの山で山菜などを収穫、料理して食べるプログラム(SDGs目標2:飢餓をゼロに)、「水はどこから?そしてどこに?」をテーマに水利権・上下水道の管理事情や志賀高原の歴史について学習するプログラム(SDGs目標6:安全な水とトイレを世界中に)、森林の間伐体験と鉛筆作りを行うプログラム(SDGs目標7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに)など、さまざまな体験をご用意しています(詳細はこちら)。

プログラムによって講師は変わり、当館のスタッフが行うものもあれば、信州大学の教育園に在中している先生にお願いするものもあります。また、地域のガイド組合と一緒に歩いて活動するプログラムもあります。

学校の各教科の教科書では色々なところでSDGsについて触れられていますが、都会などでは本物の自然をフィールドに体験を通して学べる機会はそう多くはありません。
当館のプログラムは、一年を通してたくさんの学校や企業などにご利用いただいています。
ご相談いただければ、さまざまな自然体験プログラムをご案内できますので、お気軽にお問い合わせください。

志賀高原ならではの豊かな自然の中で、楽しみながらSDGsについて学んでみてはいかがでしょうか?

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